ECサイトとリアル店舗の相乗効果 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

ECサイトとリアル店舗の相乗効果

近年、ECサイトの売上が急増し、それに反比例するように百貨店等のリアル店舗の売上が低下しています。消費者の中にはリアル店舗で商品を確かめ、購入はネットという流れが珍しくなくなりました。リアル店舗の存在意義を問う意見もありますが、このふたつの販売チャネルは競合するものではなく、相乗効果を生み出す関係にあると専門家も見ています。

巨大化するECサイト

ニュースでも取り上げられていますが、近々、セブン&アイ・ホールディングスが独自のECサイトを立ち上げる予定があるそうです。既に一部の子会社・関連会社ではECサイトを公開していますが、西武百貨店などグループ会社を横断的に結ぶECサイトの構想があるようです。巨大な流通網を持つ同社がショッピングモールをインターネット上に構築すれば、ヤフーや楽天に匹敵する規模になるかもしれません。

ECサイトとリアル店舗の共存による仮説検証モデル

また、別の小売店では、ECサイトで先んじて商品を販売し、そこでの売れ筋をもとにリアル店舗での商品の在庫・陳列方針を決めているそうです。ECサイトで売れ、リアル店舗でも売れた商品は確かな売れ筋であり、その傾向をもとに商品企画へ反映していくという理想的な仮説検証モデルが出来上がります。どちらのチャネルで売れても売上には変わりませんし、より経費の少ないECサイトに注力し、出店計画を見直す企業も出てきています。

チャネル別の消費者傾向

ここで考慮したいのはリアル店舗でより売れる商品とECサイトでより売れる商品は違うということです。衣料等の体に身に付けるものは試着しなければわかりません。同じサイズでもメーカーによって実寸が違うため、そういった商品はリアル店舗で売れる傾向にあることが想像できると思います。写真や口コミだけで判断するECサイトでは、ある程度認識のある商品しか購入することができません。

そういった意味でECサイトとリアル店舗は消費者の中ですみ分けされており、それぞれが存在意義を理解されているものと考えます。

個人的にこの消費者傾向を把握し、効果的な販売モデルを展開しているのが家電量販店各社だと思います。ネットで取得したポイントとリアル店舗で取得したポイントを連動させ、どちらでも使用できるようにすることにより消費者に目的に応じた販売チャネルを選択可能にしています。

これからの小売業の傾向

長期的な視野で物事を見ることは難しいですが、短期的には上記で述べた家電量販店のような戦略を取る小売業が増えるのではないでしょうか。現在、小売業において主流とも言えるポイントカードを下地にECサイトとリアル店舗を連動させることによりリピーターを増やす。消費者はポイントをより効率的に蓄積するため、利用する小売店を絞り込みます。

ヤフーや楽天ではショッピングモール全体としてポイントが貯まりますので、消費者側からすれば、どの店舗を利用するかは問題ではありません。これはショッピングモール主催者には理想的な手段ですが、個々の店舗では固定客が付き辛く、その先の発展に頭を悩ませている方も多いと思います。

重複しますが、ECサイトとリアル店舗の両チャネルに消費者を呼び込んで、はじめて販売戦略の効果が発揮されます。原点は昔から変わることなくリピーター(固定客)を取りこむことにあるわけですから、既存店にとってECサイトとの連動は欠かすことができません。

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