在宅勤務導入による管理体制と内部統制 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

在宅勤務導入による管理体制と内部統制

本日の日経新聞で、NECが全社員の9割にあたる約二万人を対象に在宅勤務制度を本日(7月1日)より開始したことが報じられていました。対象者は週に一度、上司の承認の下、専用パソコン(ハードディスクレス)の貸付を受け、自宅から専用回線(おそらくVPN)を利用し、業務情報にアクセスを行うようです。作業内容はすべてネットワークを介し、社内にあるハードディスクで管理されているため、情報漏洩の危険性はないとのこと。

以前は、外資系企業を中心に見られていた在宅勤務も今では数多くの日本企業に導入されているようです。賃貸でオフィススペースを確保する会社にとって賃料は経費の中でも大きな割合を占めます。単純に考えて社員の半数を在宅勤務に切り替えれば、オフィススペースは半分で済み、賃料も半分に抑えられることになります。また、残業代、会社までの交通費、その他諸々の経費削減にもつながります。

しかし、そこでいくつかの問題が浮上します。

そのひとつは管理体制です。在宅勤務になれば、極端な話し、社員が何をしていても分かりません。自発的に仕事をこなし、真面目に取り組める方は問題ないでしょうが、すべての社員がそうとは限りません。ここで大事になってくるのが評価制度です。通常は四半期毎の目標設定を行い、その達成具合で次期の待遇が変わります。目標は会社の利益になる個人の行動指針であり、楽して達成できるものではありません。当然、社員は待遇を良くしたいと思っていますので、日によってばらつきはあるでしょうが、一定期間内で結果を出そうとします。

二つ目としては内部統制、特に情報漏洩です。NECのようにセキュアな環境を用意すればある程度未然に防ぐことは出来ますが、ハードディスクレスパソコンを利用している企業はそれほど多くありません。また、現場の実状として紙ベースの資料を持ち帰って仕事をする方も多いのではないでしょうか。社員一人一人の部屋を家宅捜査するわけにもいきませんので、この点については、研修などで個人の意識に呼びかける以外に方法はありません。

このように在宅勤務には、メリット・デメリットがあり、企業側では、総合的に評価をして導入に踏みきっていると思います。在宅勤務制度賛成派の私としては、会社は社員のモチベーションや生活環境を考慮し、必要に応じて導入し、大切なことは浮上する問題点を事前に回避することだと感じています。

KEYWORD