ソフトウェアベンダーの実情 - 業界動向編 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

ソフトウェアベンダーの実情 – 業界動向編

ソフトウェアベンダーというと真っ先に頭に浮かぶのが、マイクロソフトやオラクルといった大手のメーカーでしょう。一般的にはこの手のビジネス展開をしている企業をソフトウェアベンダーと呼びますが、広義には販売代理店も含まれます。

当然のことながら大きな収益が得られるのはメーカー側です。販売代理店には手数料を調整することができないため、最近ではオープンソースをベースとしたパッケージを独自に開発し、収益率を向上させる試みが見られます。

しかし、日本企業においてオープンソースの導入は部分的なものであり、前述した二社やSAPといった世界的にも知名度が高く、実績のあるソフトウェアが主流となっています。

ソフトウェアは購入することで、すべてが完結するわけではありません。逆に購入が始まりであり、インストール、開発、運用といったその後の過程の方がより投資を必要とします。販売代理店の多くはシステム開発も手掛け、ソフトウェア販売に付随する周辺業務から収益を得る傾向にあります。

それでは、メーカーを中心としたソフトウェアベンダーが安定的なビジネスモデルを維持し続けられるかといえば、そうも言えません。オープンソースの勢いは年々増しており、上場企業でさえ、商用ソフトウェアからオープンソースに乗り換えるケースを目にするようになりました。野村総研など大手のシンクタンクがオープンソースのサポートを専門に手掛けたり、官公庁が大規模な導入を行うなど社会的にもオープンソースが追い風を受けているのは明白です。

さらにSaaSの台頭も業界の構造に大きな変革を与えています。ユーザはソフトウェアを購入することからサービスを購入することへシフトチェンジしています。また、SaaSを利用するということは付随するシステム開発や運用も削減され、ソフトウェアベンダーの根幹が崩れようとしています。

この状況を受け、ソフトウェアベンダー自身がSaaS事業に乗り出すなど業界の構図や各社のビジネスモデルに変化が見られるようになりました。この先、数年においてさらに変化が見られると思いますし、こういった変革期には新規事業者の参入も活発になります。