ソフトウェア業界も過当競争が進む | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

ソフトウェア業界も過当競争が進む

1000円を切るジーンズが話題になった2009年。激安競争が小売業界では展開されました。セオリーからすれば、いかに原価を落とせるかがポイントになるため、過当競争の中では資本力を持つ企業が生き残ります。業種によりその流れの早さには違いがあるでしょうが、ソフトウェア業界も例外なく渦中にいます。

その流れを作り出したのは、「」「」「クラウド」の3つのキーワードではないでしょうか。

オープンソースによる価格破壊の口火

これまでのソフトウェアはベンダーが独自に開発する閉鎖的な世界であったため、価格もベンダーの定めるところで決まり、ユーザ側には価格基準がありませんでした。結果、パッケージベンダーは利益率の高いビジネスを営むことができたのですが、オープンソースの台頭によりブラックボックスであった部分が可視化されるようになったのです。当初は、それでもオープンソースの信頼度が低く、既存パッケージの脅威にはなりませんでしたが、大手ベンダーもオープンソースに着手するようになり、導入実績が増えると、パッケージ全体の価格を押し下げ始めました。

SOAによる開発費用削減

低価格高品質を推し進める上で不可欠なのがSOAです。機能単位でプログラム管理することにより次回以降のシステム構築の際、流用することが可能になります。すでに開発およびテストを終えているプログラムは微調整や稼働確認程度で再利用できますので、工数の大幅削減につながります。また、そこに改良を加えることで品質も良くなっていきます。

クラウドが更なる価格競争を助長

クラウドコンピューティングを利用する企業は年々増加傾向にあります。ハードウェアやネットワーク、さらには大幅な運用コストが削減できることもあり、欧米ではもちろん、日本でも積極採用されています。利用料は固定費(月額制等)扱いになるため、予算が組み易いことも人気の理由です。

このような流れはユーザ企業には大きなメリットを生み出しますが、ソフトウェア業界では勝ち組と負け組という二極化を生み出します。規模の小さいソフトウェアベンダーは、業種業態を絞り込み、ニッチな方向に向かうでしょう。

オープンソースも、SOAも、クラウドも、在るべき存在です。今後、さらなる新技術が台頭して過当競争が進む可能性もありますが、それでも企業は生き残るため、新たな戦略と戦術を練らなければなりません。過当競争と新技術の先にどういった業界構造ができるのか経営者にはより迅速かつ正確な判断が求められます。