「Kindle」は次なるアマゾンの起爆剤となるか? | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

「Kindle」は次なるアマゾンの起爆剤となるか?

amazon.comが販売する電子ブックリーダー「Kindle」が注目を集めています。amazon.co.jpでもトップページからリンクを張り、オフィシャルに販売を進めていますが、この新たな電子ブックリーダーはアマゾンの販売戦略において起爆剤となるのでしょうか。

まず、現時点では英語環境しか用意されていませんが、将来的には日本語書籍も取り扱われる予定になっています。その将来を踏まえて話しを進めさせていただきたいのですが、私見ではKindleは今までの電子ブックリーダーとは違う印象を受けています。

限りなく実際の書籍をイメージしたサイズと重量(約280g)で、文字サイズも6段階で指定できます。約35万冊の取り扱いがあり、3Gワイヤレスで1冊あたり60秒以内でダウンロード(最大保存書籍数1500冊)できるとしています。

電子ブックリーダーがこれまで普及しきれなかった理由は操作性にあると思います。実際の書籍を読む際、人はページを捲ります。紙に対する安心感とその動作が体に染みついているため、そこから大きく外れたものに対して拒絶感があったのではないでしょうか。Kindleは長年書籍を販売してきたアマゾンがそういった人の習性を分析し、作り上げたデバイスであると認識しています。

日本を含めた世界で広く普及させるには、今後、マーケティングに力を入れていく必要がありますが、iPodのように戦略が成功すれば、圧倒的なシェアを握る可能性を秘めています。そして、今後の書籍市場を牽引するのは電子ブックリーダーになるでしょう。

これまではインターネットでの書籍販売と言えばアマゾンが代名詞とも言える存在でしたが、ヤフーや楽天等のショッピングサイトの台頭によりその定説は崩されました。その最大の要因はポイント制にあると思います。ポイント還元率の高いサイトに消費者は誘導され、大型家電量販店の商品多角化もあり、インターネット書籍販売は熾烈な市場争奪戦が繰り広げられています。

この状況はアマゾンにとって、危機的な状況と言えます。書籍レビューまではアマゾンを使用しているのに購入は別サイトという利用者も少なくありません。この状況を打開する可能性を秘めているのがKindleです。

一昔前までは音楽をダウンロードするという文化はありませんでした。しかし、今はダウンロードが大きなマーケットを握っています。電子ブックリーダーが浸透すれば、書籍においてもこれと同じことが起こり得ます。

そうなれば紙ベースの書籍はシェアを落とし、アマゾン主導の新たなマーケットが成立します。当然、他社もそれに追随するでしょうが、当面はパイオニアとしての地位は保たれます。すなわち筆者の私見では「」は次なるアマゾンの起爆剤と成り得ると考えます。