オンライン広告における行動ターゲティングの可能性 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

オンライン広告における行動ターゲティングの可能性

昨今、)を活用したモバイル広告が注目を集めている。GPS, Wifi, Beaconなど様々なテクノロジーを活用してユーザの位置を捉え、それをもとにオーディエンスを構築していくという手法である。

これまでにリスティング、ディスプレイネットワーク、DSP、インフィードなどアドテクノロジーは多くの手法を提供してきたが、その中において位置情報とはどういった立ち位置であり、どのように活用していくべきか、考えてみたい。

まず、位置情報とその他のオンライン広告の大きな違いは、ユーザの実際の行動が伴っていること。サーチやデモグラからは、ユーザの行動を推測することはできるかもしれないが、実際にその場を訪れているか否かは判断できない。

例えば、ゴルフ場に毎月行っている人、今ゴルフ場にいる人をサーチやデモグラから判定することは不可能に近い。おそらくその中の一部にはリーチできるかもしれないが、取りこぼしているオーディエンスの方が多いだろう。

一方で位置情報を使った広告ではこれができる。
ニーズの顕在性についてはサーチの方が高いだろうが、リーチできるオーディエンスには大きな違いがある。

実際にある企業が位置情報を活用して広告の配信を行った。同社は以前よりオンライン広告に力を入れ、サーチでは自社の方程式を確立し、効率的な運用を行っていた。しかし、必勝キーワードには限りがあり、リマーケティングのマークにも限界がある。DSPを使用してオーディエンスを拡張しようとしても思うように新規が取れない。

そこで位置情報を使用したところ、流入の8割が新規という結果が出た。もちろん特定の行動を取ったユーザが対象になるため、的はずれなユーザにリーチしているわけではない。さらに媒体別に新規ユーザのPV数を比較したところ、位置情報広告からの流入が最も高いパフォーマンスを示した。

筆者は、この話を聞いた時、モバイル広告でありながらチラシやポスティングなど紙媒体の広告を強くイメージした。
エリアを指定し、そこにいた人または来た人に配信する、オンライン広告とは異なるユーザ層にリーチができる、明らかに従来のオンライン広告とは異質なものを感じる。

広告における位置情報は、まだまだ新しい分野でマーケターの間でも試行錯誤が続いている。確固たる地位は確立されていないが、それだけに面白みがあり、高い可能性を秘めている。

今後、概念とともに技術面も踏まえ、位置情報広告を追求して行きたい。

  • 本日の一冊

    ユーザーがどのサイトのどのページを見て、その後、どのサイトに移動したか。そうしたネット上での行動ばかりでなく、その人が日常的にはどの場所にいることが多いのか。そこからどこに移動するのか、といった「リアル行動」のデータも加味することで、広告配信やマーケティング施策をより効果的なものにしていく。リアル行動ターゲティングは、そうした新しい取り組みを可能にする概念であり、その実現に必要な技術や手法の総称でもあります。