クラウドコンピューティングの行方 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

クラウドコンピューティングの行方

クラウドコンピューティングは、日経コンピュータが挙げる2010年の注目キーワードにも上がり、矢野経済研究所からは国内の「クラウドコンピューティング市場に関する調査結果」が、ノークリサーチは中小企業における「国内クラウド関連市場規模の現状と中期予測報告」を発表するなど、その動向からは目が離せません。

どの調査機関もクラウドコンピューティングの市場規模は増加予測を出しており、矢野経済研究所においては2015年には現在の5倍以上である7,438億円に達するとしています。

現状のクラウドは、ハードウェアやインフラのHaaSやIaaS、OSや開発環境のPaaS、そしてアプリケーションのSaaSと三段階で考えられていますが、そのすべてを一括利用している企業はそれほど多くありません。しかし、ソフトウェアベンダーやSIerでは、今後、プライベートクラウドやクラウドインテグレーションといった展開を考えているようで、そうなれば企業システムは完全にアウトソーシングされるかたちになります。

仮にすべてのクラウドサービスを総合的に提供するのであれば企業には大きなリソースが必要となります。ハードウェア、ネットワーク、ミドルウェア、、運用、コンサルティング、必然的にメガベンダーと呼ばれる企業でなければ対応できません。中小規模のベンダーは、サービスを絞り込み、ニッチ戦略を進めていくことになるでしょう。

ユーザもクラウドの概念や利用に慣れていきます。そうなると逆にクラウドでないことに違和感を覚え、費用面でもこれまでの「システムの所有」は劣勢に立つでしょう。

2006年、米国シリコンバレーでコンサルティングファームを構える梅田望夫氏が著書「ウェブ進化論」の中でウェブ2.0について触れました。その時点ではクラウドという言葉はそれほど浸透しておらず、日本においては利用者もほとんどいませんでした。わずか3年前の話しです。

矢野経済研究所が発表した市場予測は5年後ですが、現実味のある数字だと筆者も感じています。企業システムは大幅にアウトソーシングされ、ビジネスアプリケーションを中心に情報技術は大きな変革期を迎えています。

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