小売業におけるビジネスインテリジェンス | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

小売業におけるビジネスインテリジェンス

10年程前に小売業界やIT業界で有名になった話しがあります。米小売大手ウォールマートが顧客の購買傾向を分析したところ、幼児用おむつとビールの併売が多く、この仮説を元に両商品を並べて販売するとビールの売上が数十%も伸びたということがありました。その理由は、休日に母親におむつの買い物を頼まれた父親がついでに自分の好きなビールも買っていくというものです。

それぞれの商品を単体で考えるとまったく関係のないものが実は強いつながりを持っていたのです。これ以降、小売業界では顧客購買傾向を分析することが当たり前のように浸透していきました。

システム的には「(以下:DWH)」と呼ばれる仕組みで、今でも企業の情報活用の場で利用されています。DWHとは、データのウェアハウス(倉庫)を意味します。つまりデータを整理整頓してしまっておくところ。こういうとデータベース(以下:DB)と何が違うんだろう?と疑問に思うでしょうが、基本的に同じものです。その用途や設計の仕方でDBと言われたり、DWHと言われたりします。

消費者の購買傾向は、普遍的なものもありますが、大半は驚くほどの速さで変化し、これを把握するために企業は四方八方手を尽くします。ポイントカードの導入もその一環で、商品という軸だけではなく、消費者個人の情報も踏まえ、より正確な分析を行うことで販売戦略も正確さが増していきます。以前、当ブログでも取り上げたRFM分析もそういった中で生み出されたものです。

最近では、分析というとビジネスインテリジェンスという言葉を耳にしますが、これまた概念の話しで、DWHとほとんど変わりはありません。データの保管方法より、活用方法に注力した結果生まれたものです。ウォールマートが行った併売分析やRFM分析のように企業が着目しているのは、データの活用方法(分析手法)です。いかにすれば消費者の潜在意識に迫れるか、これを実現するためにビジネスインテリジェンスは試す価値のある道具だと思います。