オープンソースのマーケティング戦略 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

オープンソースのマーケティング戦略

昨日のMozilla Party JP 10の記事でも触れましたが、今やオープンソースのマーケットシェアは世界的に無視できない存在であり、更なる成長を見せています。各プロジェクトを運営するメンバーは社会にとってより良いもの、そして自分たちが納得できるものを開発し、世の中に広めようとしています。

しかし、「ゼロを10」にすることと「30を40」にすることでは何事も難易度が違います。特にオープンソースは技術系の人間には受け入れ易い存在かもしれませんが、そうでない方には情報すら届かないことが当たり前です。マーケットシェアで40%やそれ以上を獲得する時、この問題は避けられません。

ブラウザを例に考えてみると、初めてパソコンに触れる方や興味のない方は、Internet Explorer(以下:IE)は既にパソコンに入っているものであり、それ以外のブラウザを使用するなど念頭にないでしょうし、何より興味がないはずです。場合よってはそれがインターネットであることすら意識していないかもしれません。

マイクロソフトがWindowsとIEをバンドルしたことに対し、各方面から批判の声が上がり、訴訟問題にも発展しました。それでも1990年代はIEがブラウザ市場を独占し、今のようにFirefoxが20%を超えるマーケットシェアを獲得するに至ったのはごく最近のことです。先日のMozilla Party JP 10でMozilla CorporationのAsa Dotzler氏にお話しを伺ったところ、やはり同じ見解を持っており、今後の発展にはコミュニティの存在が不可欠であると述べていました。

すなわちオープンソースにとってコミュニティは、メンバーの交流の場であると同時にマーケティングツールでもあるということです。コミュニティのメンバー層が偏れば、偏ったマーケットになり、より多くのシェアを獲得しようとすればバラエティに富んだメンバーを集める必要があります。

これに成功しているのが、ヨーロッパの一部の地域です。ドイツでのFirefoxのシェアは約40%にも及び、中には50%を超える国もあるそうです。二人に一人がFirefoxを使用しているということは、単に技術系の人間だけではありません。業界業種・老若男女を問わず、オープンソースの認知度が高いということです。

残念ながら日本にはここまでのオープンソースに対するリテラシーがありません。法規制や広告塔になる有名人でもいない限り難しいでしょう。アメブロやmixiに利用者が集まってきたのには、有名人の存在が大きく関わっています。オープンソースコミュニティにも何かの起爆剤があれば、更なる発展につながるかもしれません。

Asa Dotzler氏は、キーワードはコミュニティであるとの見解を強く持たれていました。

(Visited 110 times, 1 visits today)