マイクロソフトがOpenOffice.orgを意識している | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

マイクロソフトがOpenOffice.orgを意識している

上にある動画においてマイクロソフトはオフィス(以下:MSO)の有用性をOpenOffice.orgと比較して述べています。以下にその主張するところをまとめていますが、ほとんどがMSO本位の内容であり、国際標準規格とされるODF(OpenDocument形式)に対する見解は含まれていません。

  • 障害時に誰がサポートするのか?
  • 運用費はMSOを大きく超える
  • 互換性の欠如(特にマクロ)
  • 外部(取引先)とのデータ交換に不向き
  • 機能不足

サポート体制

最近ではアシストを筆頭にOpenOffice.orgをサポートする企業が急増しています。ここでいうサポートには、ソフトウェアの稼働も含まれるので責任の所在は明確でしょう。

運用費

上記の関係からサポートに掛かる費用は安価で、社内のリソースですべてをまかなう必要はありません。実際に財政破綻した自治体が立て直しのために進んでOpenOffice.org導入していることからもその効果は立証されています。

互換性

上述したようにMSOをデファクトスタンダードとして見た場合には、マクロや一部のフォーマットの互換性に問題はありますが、逆の視点で見れば、MSOが国際標準規格に互換性がないということになります。その上、マクロは同じMSO間でもバージョンによって互換性が失われることがあるので、この点には大きな疑問が残ります。

データ交換

OpenOffice.orgは、作成資料をPDFやMSO形式に変換することも、表示することも可能です。筆者もいろいろ試しましたが、OpenOffice.orgで作成した資料をMSO側で開いた場合、フォーマットが崩れるという現象は皆無に近いほどありませんでした。逆にMSOで作成した資料をOpenOffice.orgで開くことでフォーマットが崩れることは稀にあります。

機能不足

ユーザはどの程度の機能を必要としているのでしょうか?マクロを組めるユーザは極少数です。MSOの機能を100%活用している人を筆者は知りません。おそらくマイクロソフト社内にも1%に満たないでしょう。普段、資料を作成する上で必要な機能(実際にはそれ以上)がOpenOffice.orgには実装されています。

MSOからOpenOffice.orgへの移行で最大の障壁となるのは、インタフェース(メニューの位置等)の違いです。これに関して噂ではOpenOffice.orgはMSOのようにリボンメニューを採用するという話しもあります。OpenOffice.orgは常にオープンでMSOがその機能を取り込んだとしても受け入れ、共存の道を進むでしょう。しかし、MSOは閉鎖的でマクロをODF互換にする動きは見られません。

コストの話しに戻れば、MSOはバージョンアップの度にライセンスを購入しなければなりません。古いバージョンは一方的にサポートを打ち切り、ユーザは最小構成でも1ライセンス2万円以上の出費を強いられます。これが企業であれば100ライセンス、1000ライセンス、無制限といった契約が必要となり、コスト削減からは遠のいてしまいます。

今回のマイクロソフトの主張は、昨今のOpenOffice.orgの躍進を目にしての意識的なもののはずです。これにより両者が単なるソフトウェアとしてではなく、サービス向上を切磋琢磨しあえれば、ユーザはより良い体験を得ることができるはずです。