OpenOffice.orgへの移行における障壁 | Technolog.jp - ICTウェブマガジン

OpenOffice.orgへの移行における障壁

マイクロソフトオフィスは、ライセンス費用が高い、定期的に買い替える(アップグレード)必要がある、といった理由からオープンソースであるOpenOffice.orgへ移行する自治体、法人、個人が増え始めています。しかし、移行を行う場合、幾つかの障壁に当たり、断念するケースも少なくありません。

筆者が考える「OpenOffice.orgへの移行における障壁」としては、以下の三つが主に挙げられます。

操作性への慣れ(教育)

エンドユーザの中には、ボタンひとつの位置が変わるだけでも拒否反応を抱く人がいます。マイクロソフトオフィスの操作に慣れ、それを変える必要性を感じていない人にはストレスとなります。組織としての目標(コスト削減等)を明示し、そこでのトレードオフということで理解を求め、その後の教育体制を充実させていくしか対応策はありません。もっともパソコンに対して高いリテラシーを持っているユーザであればそれほどストレスは感じないでしょう。

体裁の修正

マイクロソフトオフィスで作成したドキュメントの中には、OpenOffice.orgで開くと著しく体裁が崩れるものがあります。一番目立つ事象としては、1枚で収まっていたはずの資料が複数枚に分割されてしまうというものです。これは余白や倍率を変更することである程度は対応できるのですが、エンドユーザは不具合と思いこみ、それ以降、OpenOffice.orgを使わなくなります。個人的にはこれが最も大きな問題ではないかと考えています。

マクロの取り扱い

SOHO・中小企業には大きな影響はないかもしれませんが、マイクロソフトオフィス(特にエクセル)で使用するマクロは、他のオフィスソフトと互換性がありません。同じマイクロソフトオフィス間でもバージョンによって互換性がない場合もあるほどです。OpenOffice.orgに対応したマクロに置き換えるには相当の作業量が伴います。マクロの用途としては計算ロジックが組み込まれているものがほとんどなので、汎用性も重視し、OpenOffice.orgへの移行に伴い、別システム(ウェブ系等)へリプレースするという選択肢もあります。

上述もしましたが、二点目の「体裁の修正」が個人ユーザを中心にOpenOffice.orgへの移行を大きく妨げている障壁ではないかと考えます。プロジェクトとしてもっと体裁への互換性を向上させれば、OpenOffice.orgの普及率は上がるかもしれません。